4月14日 奥武蔵グリーンラインへ
奥武蔵グリーンライン、顔振峠からの景色
朝からあたたかくなり、ものすごくよい天気だ。予報では初夏の陽気になるらしい。時間がすこしあったので、通いなれた埼玉県飯能市の奥武蔵グリーンラインに新緑を見にいってみた。遅い時間、11時の出発である。バイクで走りだすと最高に気持ちがよい。風にあたると爽快だが、陽気に誘われたのは私だけではないようで、道路は渋滞気味であった。
グリーンラインにくると必ずはいるのが顔振峠の平九郎茶屋。30年以上前、自転車少年のころから来ているから長いつきあいだ。自転車はいまでももっていて、数年に一度はサイクリングでここまで来ることもあり、そのときは蕎麦は大盛りでビールも飲むのだが、バイクでは飲めないのが残念だ。蕎麦の味は素朴で700円。すぐ先の蕎麦屋がにぎわっていて気になる。つぎは試してみようかな、それともやはり平九郎茶屋かな?
高山不動
グリーンラインは舗装林道で、顔振峠から刈場坂峠まで緑のなかをいく道だ。ハイカーも歩いているし、サイクリングの人も多い。何度も来ているのだが、途中にある高山不動にはいったことがなかったので、立ち寄ってみた。グリーンラインからはずれて山をくだっていき、バイクを駐車場にとめて歩いていくと、山のなかに忽然と大きな神域があらわれて、おどろいてしまった。案内板の説明を読んでみると意外にも古い歴史があり、大化の改新の直後の創建だそうだ。
高山不動の大いちょう
境内にある大いちょうをながめてからグリーンラインにもどった。左右に展開する風景を見たり、野うさぎをみつけたりして、コーナーの連続する道を軽快に駆け抜けてすすんでいく。
奥武蔵グリーンラインはこのような舗装林道だ。桜はすでに散って、さまざまな木の緑があざやかである。グリーンラインの終点の刈場坂峠をすぎると、大野峠をへて白石峠にむかう。この周辺に林道があると地図に出ているのだが、じっさいにいってみるとすでに舗装されていたり、進入禁止であったりして、未舗装路には入れずに、定峰峠、秩父方向にながれていく。
定峰峠から見おろす秩父の街
定峰峠の桜も散っていたが、山から振りかえれば秩父の街が見おろせた。秩父盆地のひろがりと、旧秩父セメントの工場の煙突がよく見える。定峰峠から白石峠にもどっていくが、ここには熊出没中という看板がでていて、この周辺に30年以上かよっている私でも、こんなものを眼にしたのははじめてだった。
白石峠からなおを林道にはいろうとするも果たせず、堂平山の天体観測所にむかうが、ここも舗装がされていた。天体観測所にはキャンプ場が併設されていて、景色がよい。展望所からは埼玉県の都幾川、東松山、熊谷あたりの街が見おろせた。
天体観測所にいってみると、ドームの中を見学してもよいとのこと。こんな機会はなかなかないので、さっそく中に入ってみた。
ドームの中には大型の天体望遠鏡が鎮座しており、すごい迫力だ。こんなものははじめて見たので興奮して激写してしまった。この施設は1962年に作られたそうで、じっさいの運営はもうされていないが、星の観測は十分に出来るそうだ。91センチの? 大型望遠鏡だと、嘱託のようなベテランの職員の方が教えてくれた。望遠鏡は地球の地軸にあわせて設置されており、1時間に15度動かすようにすると、おなじ星をずっと観測できるそうだ。星には興味はないのだが、こんなものを眼にしながら説明をきくと、天体観測もやってみたくなるから不思議だ。私だけのために望遠鏡を動かしてくれた職員の方に、お礼をのべて自宅にむかった。
数時間のミニ・トリップ。