4月1日 またまた伊豆ツーリング・金目鯛づくしと石廊崎

 

 小田原城の桜

 

 先々週、不完全燃焼におわった伊豆にまたでかけた。まず立ち寄ったのは小田原城で、ちょうど桜が満開で桜祭りの最中である。まだ早い時間なのでゆったりと見物できたが、私の横では小学校に入学する女児の写真を父親がとっている。子供はドレスを着てランドセルを背負っているから、年賀状用の写真かな?

 

 伊豆スカイライン 滝知山 下はおぼろだが熱海沖の海である 看板の横に初島があるのがわかるだろうか

 

 今回はめずらしく有料道路を使用した。そうしないと南伊豆までたどりつけないのでやむを得ず。箱根新道(200円)をのぼり、箱根峠を左折して十国峠を通過、熱海峠で伊豆スカイラインにはいって天城高原まですすんだ(560円)。箱根の山は冷え込んだが、伊豆にはいると暖かくなってくる。景色は春霞? もしくは黄砂のせいでかすんでいてくっきりとは見えないが、それもまた春らしくてよかった。

 バイクの調子はやはりいまひとつ。クラッチが滑っているようだ。一定速度で走っていて加速しようとアクセルをあけると、グワァーン、と一度クラッチが滑りエンジン回転が跳ね上がってから加速する。先日4000回転で走っているとタコメーターの針がキュキューン、とダンスしていたが、あれもやはりクラッチの滑りだろうか。

 伊豆スカイラインは気持ちのよいコーナーがつづく。ただし当日は風が強くてあおられるので、安全第一で走っていくが、皮ツナギの若者が物凄い走りをしていたりもして、彼らの安全を祈りつつすすんだ。

 

 

 天城高原で伊豆スカイラインを捨て、伊豆高原をぬけて海岸線にでた。ここはなぎさラインと呼ばれるR135、海の横をいくルートである。気持ちがいい! そして昼食をとるために稲取漁港にむかう。前回の昼食では失敗したので、今回は相互リンクしていただいている『えぼらぁ〜』さんのおすすめの店、『徳造丸』にいくことにしていた。えぼらぁ〜さんも伊豆で知らない店にはいると、はまる、とHPに書いているので、注意が必要だ。

 

 徳造丸の金目鯛づくし定食

 

 漁港にいくと『徳造丸』はすぐにみつかった。時間は11時過ぎでまだ混雑していない。いまがチャンスと店内にはいると4人掛けのテーブル席に通される。ほぼ満席の店内は家族連れやグループが多く、ひとりなのは私だけで、4人席にひとりではなんだかお店に悪いようだ。おすすめは刺身定食2700円と金目鯛づくし定食3000円とのこと。稲取といえば金目鯛、そこで金目鯛づくしコースを注文した。金目の煮付け、刺身、しゃぶしゃぶに、燻製のマリネ風サラダなどのお得なセットだ。さらに300円で天ぷらがつくというので、どうせならと天ぷらもつけてもらった。

 

 稲取漁港の徳造丸 店内には芸能人のサインがいっぱい TVや雑誌の取材も多いようだ

 

 料理はとても美味しかった。金目の煮付けはもちろん、脂ののった刺身としゃぶしゃぶがいける。燻製はそうでもないかな。カニの入った大名汁や小鉢の品も楽しめた。昼食に3000円くらいだしてもよい人にはおすすめだ。ちなみに私はまたいきたいと思っている。金目の刺身やしゃぶしゃぶは、ほかではなかなか食べられないから。

 

 本根岬か

 徳造丸をでて東伊豆を南下していく。伊豆の海岸線はダイナミックだ。荒磯が点在する。そして南下するにつれて海の色は青さを増し、南国の楽園のような水色になってきた。伊豆の海ってこんなにきれいだっただろうか。南伊豆まで来たのは20年ぶりかもしれないと思いいたるが、海は昔よりも美しくなっていると思う。

 

 瓜木崎を遠望

 

 そして伊豆は南房とはちがって都会的だ。リゾートの香りがする。お洒落な人種や素敵な外車、別荘に美術館にホテルやレストランが多い。都会に住む裕福な人種が散見される。熱海から下田まではそんな感じだが、その先はひなびた、人の少ない、道路の空いた、私の好きな土地となった。

 

 石廊崎

 

 伊豆の南端、石廊崎の駐車場にはいっていくと、係員が手招きをする。手前は無料駐車場のようで、係員が呼んでいるのは有料のようだが、手招きにひきこまれていくと、100円とられてしまった。手前なら無料だったので失敗した。ここから石廊崎まで登り坂のようなので、革ジャンを脱いで歩いていく。急角度の坂を5分ほどのぼり、今年はじめてみるカナブンや足長バチに眼をとめながら5分ほどいくと灯台である。その先に上の写真のような遊歩道が整備されていた。灯台まで10分、岬の周遊に10分、帰路に10分の計30分の石廊崎探訪であった。

 

 あいあい岬

 

 石廊崎を出発してすぐ、『あいあい岬』の看板がでている。ここも『えぼらぁ〜』さんが紹介していたなと立ち寄ってみると、今日いちばんの絶景であった。ここは奥石廊崎と呼ばれているようだ。

 

 波勝崎

 

 つづいて遠い昔、ダイナミックな景観に感銘を受けた波勝崎を再訪する。近づいていくと野猿の施設の案内がでていた。昔から猿が有名だったが、じっさいの野猿を見ることはなかったなと思いつつ岬の道にはいっていくと、路上に猿が寝ている。なんだか日光の傍若無人猿のようで嫌な感じである。そして岬についてみると、先端部は猿の施設で有料となっていた。猿など見たくもないのに金を払わないと景色が楽しめないのだ。馬鹿馬鹿しいので入場しなかったが、誠に残念だった。ここには右手の山を登っていく周遊路があったが、崖崩れで通行止めであった。遠い昔の風景を思い出していると、前に来たときから25年くらいたっていることに気づいてしまった。時はながれたのだ。

 

 波勝崎から国道にもどっていくと『喚声台』という絶景ポイントがあった。命名は少々安易だが、絶景。

 

 波勝崎から松崎にむかう。海岸線のアップダウンの多い道で、道路わきに彫刻がおいてある洒落た海岸道路である。交通量も少なく、快適に飛ばしていった。

 

 

 松崎にはいるとなまこ壁の街並みの案内がでていたので見にいってみた。写真の商家は明治時代のものだそうだ。松崎をでて堂ヶ島で給油をする。ガスは高くてリッター139円! いつも入れているところは120円だから伊豆のガスは割高だ。

 

 

 堂ヶ島からは県道59号線で内陸にむかった。狭くてカーブだらけの舗装林道のような道である。この伊東西伊豆線をつかって湯ヶ島、修善寺とぬけていくつもりであった。コーナーの連続する道を小回りのきくバイクで疾走していく。気持ちよく走れるが、クラッチがまた滑っている。その症状がでると、気分も落下気味。修理しなければならないが、ちょっと迷ったりもする。

 

 

 印象的な風景の仁科峠で休憩した。周辺は牧場となっていて、上の写真の右手には海が見おろせる。笹におおわれた稜線も魅力的だった。写真を撮りおえて出発しようとしていると日産フーガにぬかれた。すぐに追いつくが両親を乗せた若い男は道をゆずらずにペースアップをする。最新のハイパワー、高級車を運転する男はほかの車に抜かれたことがないのか、意地になって飛ばしているが、バイクから見れば狭い峠道の障害物でしかない。5キロほど後ろについていてもゆずる気配もないし、後部座席に乗る男の両親の頭がカーブの度に左右にかたむいていて、それを気づかいもせずに頑なに飛ばしている男が許せなくなって、ピッタリ後ろについてつつきまわしてやった。男は5キロほど頑張ったが、ついに道をゆずった。つぎにバイクが後ろについたらすぐに道をゆずるように、一気にスパートしてぶっちぎってやる。フーガはあっという間にミラーから消えたが、アクセルを踏みさえすればスピードのでる、ハイパワー車に乗っていて、自分は速いと思い込んでいる馬鹿者は、たまにいるものだ。

 湯ヶ島について国道414号線で修善寺にむかうが、渋滞していてすり抜け開始である。修善寺まで渋滞はつづき、前回は修善寺から三島までもずっと渋滞だったので、混雑を避けるために伊豆スカイラインの山伏峠にむかう。伊豆スカイラインも混んでいたが、さすがに渋滞はなかった。熱海峠で料金200円をはらい、朝と同じ道をもどっていく。

 十国峠、箱根峠、箱根新道とすすむと、箱根新道は渋滞していてここもすり抜けだ。国道1号線はともかく、有料の箱根新道は混まないと思ったのだが、甘かった。そして箱根新道出口につくと、雨が落ちてきた。まわりにいるバイクはカッパを着だすが、ここから小田原・厚木道路にはいって先にすすめば雨から逃げられるだろうと考えて、そのまま走りだす。一気にスピード・アップするが雨は降ったり止んだりをくりかえし、さらに小田原・厚木道路もすぐに大渋滞になってしまった。こんなの見たことのない混雑で、またすり抜けすり抜けでいくが、車の人たちはいつになったら厚木につけるのやら。

 厚木西ICで高速をおりて、前回いけなかった『麺屋食堂ブラジル』にいこうかと思ったがまた雨が落ちてくる。これはたまらんと都内にむかい、途中の中華食堂で『ピーマンと豚肉炒め定食900円』を食して帰宅した。金目よりもこっちのほうが性にあっているかな? 500キロ以上走行した。

 

 

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