海峡の光 辻仁成 新潮文庫 2000年 362円
芥川賞受賞作。廃航せまる青函連絡船の客室係をやめ、函館の刑務所の看守となった男が、小学校時代の同級生を受刑者としてむかえて展開する物語。主人公は小学生時代に優等生だった受刑者に、陰湿にいじめられたのだ。 青函連絡船の廃航や、女性関係、夫婦と親子、自殺など、人生の機敏を織り込んだエピソードを積みかさね、時にあざといほど読者を惹きつける曲折をつけている、レベルの高い作品。 芥川賞にふさわしい作品。
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