5月3・4日 DR650のオーナークラブ・裏磐梯

 

 

 福島県 舟鼻峠 R400

 DR650に長いあいだ乗っているが、同機種に一度も会ったことがない。ネットのなかでだけ見たことのある、DRの集まりに参加してみたくて、今回オーナークラブ・友の会に出かけてみた。

 理不尽に高額な高速道路はなるべく使わない運動に参加しているので(ただのケチとも言う)、一般道を北上していった。早起きして環8からR4とつないでいく。ほんとうは林道を走行をしたいのだが、そちらに時間を使うと昼食に予定している福島県山都町に、昼までにたどりつけない。二兎追うものは、の教訓にしたがい山都のそばをえらんだ。念のため書くと、高速をつかったとしても間にあわない。

 会津西街道、R121を北上する。栃木県の鬼怒川の先、山王峠あたりから冷えてきた。福島県にはいると冷え込みは増す。桜の見ごろの会津田島をこえて、R400をすすみ舟鼻峠にかかると、銀世界になってしまった。気温も急低下。こんなに雪が残っているなんて想定外だ。もちろん桜どころか梅も咲いていない。しかし昭和村にくだると雪は消え、田植えの準備がはじまっていた。

 

 

 山都町一の木地区のハセ川

 飯豊連峰の雪山を見つつ北上し、山都町一の木地区のハセ川に到着した。ここは職場の先輩のおすすめの店で、行くならここだというのでたずねたのだが、テレビにもでる有名店らしい。じつは喜多方のラーメンにも惹かれたのだが、GWのきょうはどうなっているのか想像がつく。そばならそんなに混まないだろうとよんで山都に来たのだ。

 

 

 ハセ川のそば

 先輩のおすすめはもりそば。しかしせっかく来たので、天ザルセットA1800円を注文した。天ぷらのほかにそば豆腐、山菜の煮物、山菜のおひたし、刺身こんにゃくがついている。この刺身こんにゃくと山菜の煮物が絶品だった。そばももちろん美味いが、味としては『春の水郷めぐり』で食べた佐原の老舗、小堀屋の黒切そばのほうが上だと思う。これは好みだが。しかしこの店は家族で経営していて、接客、雰囲気が非常によいのだ。皆さん純朴なので、客もすべてよい人になってしまっていて、ここだけ俗世間からはずれた、桃源郷のようにほんわかしていた。料理と店主(女性です)のお人柄で超おすすめだ。なお料理はこのままで、そばを食べ放題にできる2500円のコースもあって、そば好きの健啖家はこのセットを選んでいた。

 そばに満足して喜多方へいく。有名ラーメン店を次回のために見ておこうとまず駅の観光案内所へ。ここでラーメンマップをいただいて、一番人気の坂内食堂へいってみた。近づくと目につく大行列。これは3時間くらいは待つのではなかろうか。たぶん一年でいちばん混んでいる日のはずだ。

 

  

 坂内食堂の行列

 坂内食堂もおなじ先輩のおすすめ店なのだ。ここは喜多方ではめずらしい塩味で、肉そばとよばれるチャーシューめんがいけるらしい。今回は行列だけを見学させてもらい、市内観光にまわる。蔵のある街並みや観光馬車などを見てまわった。

 

 

 喜多方の蔵 

 つづいて桧原湖をまわるべく山越えのルートをすすむと、道の駅裏磐梯があり休憩をとった。休憩所からバイクにもどると、バンディット1200Sのタンデムライダーとヤマハが1台DRの横にいる。タンデムライダーはDR650友の会主催のカモチンさん、チクンさんご夫妻とすぐにわかった。初対面の挨拶をして私は桧原湖によっていくのでのこり、3人は先行された。直後にDR650SEに乗られる、徳島の子羊さんとご対面。自分以外のDR650をはじめて眼にした。子羊さんは私が喜多方駅にいるところを、ラーメン店に行列しながら見ていたそうだ。やはり後刻の再開を約してわかれた。

 桧原湖を一周したいので左回りにはしっていく。ここもまた雪が大量に残っていた。湖の西側のほうが雪が多いので、こちらの日差しがすくなく、気温も低いのだろうと思われた。こんな残雪の中でもキャンプをする人たちがいる。よほど装備がしっかりしているのだろうと考えたが、生半可なことでは野営できる状況ではない。冗談抜きで凍死だってありえる気候だ。

 

 

  キャンプ場にのこる大量の雪

 きょうの宿はもくもくというペンションだ。桧原湖のとなり、曽原湖ペンション・ビレッジにある。初めての参加なので早めの16時には到着。さっそく皆さんに挨拶するが、初めましてな方が多くて覚えきれないし、つぎつぎに来られるので対応も思うようにはいかなかった。(あとでよく考えてみると、はじめましてなのは私だけで、皆さん顔見知りなのだった。)

 

 

 アウト・ドア・ペンション もくもく

 皆さんと露天風呂に出かけたりしているうちに打ち解けて、宴会に突入。飲めば自在の私だが、メカに詳しい人が多いので、メカの話になるとついていけない。それでも酔ってたのしい夜はすぎていった。そのうち私が家族持ちであることがわかると、みんながまじっすか? と驚く。既婚で当り前でしょ、と答えるが、独身の方がほとんどで、今度は私が、まじっすか? と驚愕する。たしかにGWにバイクにのって遊んでいるのは独身者か、所帯持ちでもよほどの人物だけであろう? 

 

 

 ペンション内にある懐かしのスズキ・マメタン

 ペンション・もくもくの中にはなつかしの原付、スズキ・マメタンがあった。モトコンポも。そしてオーナーの愛車はホンダCB750Fインテグラ。車はホンダ・ライフ。ツイン・キャブのキャンバス・トップをとりつけた、味のあるモデルだ。
 マメタンは大柄の車体とアメリカン・スタイルが斬新で、当時人気のあったバイクだ。高校生だった私もこれが欲しかった。たしかパワーも自主規制値いっぱいの7.2馬力あったと記憶する。
 高校のときにバイクに乗ることはできなかったのだが、大学で限定解除したときに、CB750インテグラはまだ新車がのこっていた。私はZ750GPをえらんだのだが。
 館内には真空管のアンプや南佐織のLPジャケットが飾ってあったりする。年の近い私にはちょっとうれしい演出だ。宿泊料は格安。皆で二升飲んでひとり8700円だった。

 ペンションの玄関内にはツバメが巣をかけていて、ドアは常に開け放ってあった。外気が冷たいし、そうじもたいへんだと思うのだが、オーナーも奥さんもそんなことは意に介さないようす。やさしい方たちだ。

 翌日はグループで徘徊ツーリング。今回はDR650に限らず、所有している他のバイクや車でも参加OKというおおらかな企画。サンダーキャット、ファイヤーストーム、MT−01など、さまざまな機種があつまったが、アナザー・バイクで参加のメンバーは、DR650のほかにもう1台大型バイクを所有されているわけで、羨ましいかぎりだ。我が家はもうバイクを入れるスペースはないし、たとえスペースがあったとしても、購入費と維持費がないので無理なのでした。
 
 グループ・ツーリングだとなかなか出発できないもの。いつもソロなのでグループはこんなものだったなと思い出す。コースを決めて9時にようやく出発だ。

 

 

 出発前の風景。絶版となっている左のRS、現行の右SE。すくないDRのなかでもRSは少数派だ。90年型だからね。右にオーナーのライフも見える

 千鳥走行をしていくがトラブル発生。左前方をはしる車が右にウインカーをだしていたのでアクセルをもどしたところ、後続の方が予測していなかったようで、私のDRに追突し、転倒! 速度は出ていなかったが、あまりのことに私もあわててしまった。しかし怪我はないようでそれが幸いだった。バイクは損傷。ビニールテープや針金で補修する。転倒した方の手首や足首、肘や膝などをあらためて確認したが大丈夫のようだった。

 怪我を気づかい、ショックを引きずりつつ出発する。雪が大量にのこる土湯峠を通過し、磐梯吾妻スカイラインをフリー走行する。途中雪の壁があったので写真をとった。

 

 

 磐梯吾妻スカイラインの雪壁

 観光客でにぎわう浄土平で休憩し、栗子峠をこえて山形に。ここでTMにものっている店で米沢ラーメンの昼食。

 

 

 

 名物はカルビラーメン、900円。ふつうの中華そばの上に筋っぽいカルビがのっているラーメンだ。はっきり言って美味くない。TMで紹介されている店の中では今までで最下位だ。ここはもう行かないな。しかし客は入っていて人気はあった。カルビラーメンはともかく、ほかの料理と値段のバランスはよいようだ。

 

 

 バイクを並べて記念撮影 

 この後皆さんは米沢にくだり、喜多方にまわる。もくもくに連泊して宴会だ。きょう帰る予定の私は、米沢に行くと帰り道が遠くなるのでここで失礼した。お別れのまえに集合写真の撮影。みなさんお世話になりました。しかし同じRSに会えなかったのは残念だ。DR・BIGのゆーじ氏は不動のRSを所有とのことだが、自分以外のRSはいまだ見たことなしなり。

 ひとり南下する。高速は使わざるを得ないが、なるべく短い距離ですませようと、国道4号線をねばって南進するDRが1台あり。すすんでいくと高速をつかわずとも大丈夫だった。夜、無事に帰還した。

 

  

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