2006年 秋のEOC 福島県天神岬

 

 E0Cのはじまり これから夜の酒宴に突入

 永久ライダーの北野さんの主催するEOCがひらかれた。場所は福島県南部、太平洋沿岸の天神岬である。北野さんをはじめ、参加の皆さんにお会いするのは夏の北海道美流渡のEOC、その翌日の道楽館以来なので、再会を楽しみに福島にむかった。

 EOCといえば夜のエンドレスな酒宴であり、大酒飲みであり、酒の肴である。酒肴を調理するための炭火台と炭3キロ、酒に食材、それにキャンプ道具をつみこんで、過積載で出発した。

 まずむかったのは栃木県北部の道の駅『東山道伊王野』である。国道294号線を北上していったが、このローカルな国道沿いには古墳があったり、風情のある城下町、黒羽があったりして思わぬ発見をした。黒羽の町では商家が一軒ずつ屋号の看板をだしていて楽しいし、古い町並み、歴史を感じさせる寺などが並んでいる。また町には3軒の川魚店があり、鮎の塩焼きや川魚の甘露煮、珍味の鮎の内臓の塩辛『うるか』などをあつかっていた。那珂川の流れるこの地域には川魚の文化が深く根ざしているのだ。鮎の塩焼きを食べたいと思ったが、ほかに目的があるので次回の楽しみとした。

 

 道の駅 東山道伊王野の水車そば

 道の駅『東山道伊王野』のそばがおいしいと、DR650オーナークラブのI氏に聞いていたので、いつか食べてみたいと思っていた。その道の駅のある蕎麦店についたのはちょうど12時で、行列ができていた。しばらく待ってひとりでテーブルに案内されたが、なんだかならんでいる人たちに悪いように感じてしまう。それでも目的の水車蕎麦の天ぷらつき950円を注文した。店の裏手に大きな水車があり、そこで地元産の蕎麦をひいているからこの名がある。蕎麦はじつに美味しい。天ぷらといっしょに食べると蕎麦の味がわからなくなってしまうので、蕎麦だけにすればよかったと思うほど味がよかった。天ぷらのない水車蕎麦は750円である。次にいくときは水車蕎麦の大盛りにしようと思ったのだった。

 

 水車蕎麦の店舗と水車

 水車の周辺を散策して走りだした。ここからは県道を主につないでいく。棚倉、石川、小野、大越と山間の古い町をぬけていき、国道288号線に出て太平洋をめざす。時間はすすみ、春に来たときには桜が満開だった夜の森駅をすぎて、豊岡のスーパーに入ったころには16時になっていた。しかし通ってきた山道や古い街道、城下町は、いにしえの面影をのこしているように感じられて、時間旅行をしてきたかの錯覚をおぼえて、楽しかった。

 スーパーでビールや追加の食材を手にいれて天神岬にいそぐ。この時間では、皆さんそろっているものと思われる。北野さんと高橋さんはいつも昼過ぎには現地入りしているからなおさらだ。いつもギリギリまで放浪してしまい、暗くなってからバタバタするのが私の悪い癖で、焦って飛ばしていった。

 キャンプ場に到着すると皆さんもう飲んでいた。14時から昼食もとらずに始めたとのこと。早く飲んで追いついてもらわないと、と高橋さんに言われてしまう。いらっしゃったのは主催者の北野さん、高橋さん、くっしーさん、それから初対面のまぁさんご夫妻、イトウさん、ムッチーさん、シンドウ☆ケイイチさん、だった。

 さっそくテントを設営し、炭火台と食材をもって宴席に連なる。ビールを飲みながら炭をおこし、イカやししゃも、肉をあぶっていった。北野さんはすでにヨッパになりかけている。暑かった今年の北海道について語り、ホトホトまいった、と言っていた。

 高橋さんは芋煮を作られていた。これは素晴らしく美味しい。芋煮として食べた後にカレーをいれて、カレーうどんにするとこれまたいける。しかし、いったいいくつの里芋を持参されたのだろう。30個以上はあったと思うが、これはすべて今朝、奥様が皮をむいてくださったとのこと。里芋だけでなく、それに比例する野菜と肉、鍋に焚き火台に炭火台、調味料の数々に、カレー粉とうどん、その他諸々の道具と酒、おびただしい食材と道具を見て、いつものことながら眼をみはってしまった。

 まぁさんはなんと、国産松茸使用の松茸ご飯をはじめ、エビやら肉やら、ドンドンと出してくださる。まことにご馳走になった。

 

  

 すぐに日は落ちて、ロストさんと、ともさんもやってきた。高橋さんが宅急便で送っておいてくださった、樫の焚き火に火がはいる。火をつけるのは北野さんのバーナーで、こんなものを買ってしまって堕落してしまった、と北野さんは卑下するが、便利な道具を使ったからといって、永久ライダーの価値が落ちるものではない。ファイヤー、ターボ! と言いながら高橋さんが強制着火するとすごい勢いで燃えだした。

 まぁさんは中1のお子さんとタンデムで、北海道ツーリングをなさっているとのこと。キャンプでまわるとのことなのでよいお父さんだ。ただ置いていかれる奥さんは不満のようだった。私も家内を置いて行ってしまうので、まぁさんの肩をもって、父と子の旅の意義について力説しておいた。

 くっしーさんは今回が初キャンプとのこと。焚き火台にダッチオーブンをすえて、豚の角煮をつくっている。くっしーさんとは北海道ツーリングの途中、上富良野の道楽館でお会いして以来だ。道楽館では客よりも先に撃沈してしまった主のソットーさんを、強制収用した仲である。私が左足でくっしーさんが右足。ソットーさんはびっくりするほど軽かった。くっしーさんのHPをよく読ませていただいているので、内容についていろいろとお聞きした。

 イトウさんとは初対面だ。裏磐梯のEOCに参加された方だが、このとき私は欠席したのでお会いできなかった。落ち着いていて物静かだが、意志が強そうな方だ。バイクはピカピカのCB1300ボルドール。

 ムッチーさんは愛知県からの参加で、すでに昨日からついていたとのこと。ZRXを新車のように保っていて、キャンプ・ツーリングのベテランだ。話の端々に家族思いなのが表れていた。

 シンドウ☆ケイイチさんは唯一の20代、最年少で皆からシンちゃんと呼ばれて可愛がられていた。HPを立ち上げようとしているところで、現在はブログをメモ代わりに運営しているとのこと。オーストラリアを走る野望をもつ好青年だ。バイクはジェベルのモタード。

 ロストさんは相変わらずエネルギッシュにツーリングされていた。隔週ごとにキャンプツーリングをしているとのことなので、物凄い行動力だ。今回は愛車のフリーウインドをじっくりと見せていただいたが、7月に購入されたこのバイクで、すでに7000キロ走行していると言うから、ことばが出なくなってしまった。正月は毎年潮岬でキャンプする話などもうかがったが、そのパワーに圧倒された。

 ともさんは仕事で遅くなったとのこと。やはり風呂にはいらないと落ち着かないと、いつものように温泉にいってから飲みだした。今回は熱燗にはまっているとのことで、炭火で熱燗! そういえばムッチーさんも熱燗をやっていた。

 暗くなり、焚き火が燃えあがってから佳境にはいっていく。今年の北海道ツーリングについて北野さんが熱く語る。暑くて、死にそうだったーと。まぁさんの奥さんが北野さんに質したのは、真夏の夜の夢、のようなことはよくあるのか、ということ。子供連れとはいえ、まぁさんをひとりで旅にだすのは不安のようだ。たしかにまぁさん、もてそうな方だ。でもそんなことは起こりませんよ、あるのは北野さんだけでは(あれは小説だよ)、と奥さんに言ったのでした。

 北野さんの利尻富士登山のことや、天塩の翌日に美深でキャンプするとはどういうことか、あまりにも近すぎるではないか、などと語り合う。暑かったんです、と北野さん。キャンプの連続で疲れきっていたし、と。

 和琴では、本当にオーナーにHPのことを言われてしまったのですか、ときくと、然り、とうなずく北野さん。HP見てきました、と言わないで、福島の自衛隊さんに聞いてきました、と言ってもらえればよいのですが、と。

 まぁさん、お子さんが食べたいと言う料理のリクエストに答えて、ツーリングをされているとのこと。でも1日に3回も温泉にはいってしまい、やめてくれとも言われているらしい。そのお子さんが第一に食べたいとあげたものは、大阪屋食堂のジンギスカンなのだそうだ。あれはたしかに美味しい。しかし、私は今年もっとすごいものに出会ってしまった。それは快速旅團の新快速丼だ。あれは凄かった。力説していると、皆さんがどんなものなのかと問う。元々北野さんの推薦でたべたものなので、ふたりで説明をする。丼にご飯がはいっていて、ツナとニラと半熟卵がのせてあり、そこにインスタント風味のスープがはってあるんですよ、と。人の急所をつく、絶妙のB級グルメなんです、と。ふーん、と皆さんピンときていない。それよりもあのカウンターで食べるの、と聞くので、そうです、團長さんと向かいあって、作ってもらうんですよ、と言うが、うーん、という反応だった。

 

 

 

 快速旅團の新快速丼とアイスコーヒー

 

 そのうち酒がまわった北野さんはユラユラしだし、倒れそうで危険だ。皆で注意しているとベンチに寝転んで撃沈。そのままお休みになるが、ベンチから落ちて、テーブルとのあいだに挟まってもまだ寝ている。これではテントに収容するほかないので、強制収容となった。

 

 

 私はいつかとおなじく左足を担当。持ち上げると重い! 落っことしてしまいそう。たしかムッチーさんが頭を持っていて、重くて落としそう、と言ったような気が。運んでいると北野さん眼を覚まし、声にならないものを発するがそのままテントへ。

 まぁさんは北野さんを、親分と呼んで酒を飲んでいたが、もらい事故の後遺症で首と肩が痛むと先に休まれた。ロストさんもテントへ。最終的には1時くらいまで飲んでテントにはいった。

 

 

 パタパタという音で眼がさめる。時間は5時である。音の元を見てみると、北野さんが炭をおこそうとしていた。まだ早いので寝てしまうが、つぎに眼をあけると8時をすぎている。私が最後までねていた。さっそく昨夜の宴会の席につくと、まぁさんの奥さんがホットサンドを作ってくださる。それをいただくとじつに美味しかった。

 撤収作業を開始し、きょうも精力的にツーリングするロストさんが出る前に記念撮影をする。

 

 

 会津を走るというロストさんが出立され、愛知まで帰られるムッチーさんも手をあげて走り去った。残った者で温泉につかって帰ることにするが、北野さんの撤収が一向にすすまない。タバコを1本すっては、だらだら、またタバコに火をつけては、だらだら。これでは美流渡の3時間撤収とおなじになってしまう。きょうはもう夏のようには暑くないんですけど。
 業を煮やして皆で強制撤収。バックのなかにキャンプ道具をつめこみ、ゼファーは高橋さんがまわしてきて、皆でパッキング。それでも出だしが悪く、風呂にいったのは12時過ぎ! 北野さんにまかせていたら、いつまでかかったのかわからない。しかも、お風呂セットがバックのどこに入っているのかわからなくなった、と言っている。もう、風呂にいっちゃお。

 

 

 天神岬の温泉、しおかぜ荘の茶色の湯につかりリラックスした。北野さんが風呂からあがるのをまた皆で待って、レストラン岬で昼食をとる。私は高橋さんおすすめのチラシ寿司1200円にする。これが一番人気でほかには刺身定食の上とか、天ぷら定食の上など。料理は美味しかった。

 食後に流れ解散となる。北野さんとともさんはソフトクリームを食べようとしているが、私はそのまま失礼した。その後は単騎で勿来の関公園を見てまわって帰宅した。

 

          ツーリング・トップ