2011年 年越し赤穂キャンプ 4日目

 

 テントについた氷

 

 夜明けとともに起床した。暖かく寝られたし体調もよい。パビリオンに行くと皆さんも起きてこられた。テントが凍っているのかいないのかが話題となる。良いテントは寒くとも凍らないそうで、そうでないものはその限りではないとのこと。高いテントはそれだけ価値があるという話だった。

 昨日と同じく鍋の残りにうどんを投入して朝食とした。体調が良ければいつものせっかちで貧乏性の私となり、早速ひとりで観光にでかけた。

 むかったのは姫路の北にある『書写山 円教寺』である。海岸線の県道を走りだすと昨夜の雪で路面が凍結している。慎重に走行して国道に出ると凍結はなくなったが、それでもたまに凍結路面があるから神経を使っていった。

 

 路面凍結 ツルツル

 

 姫路にいたり、北の書写山に向かうとまたしても路面が凍結している。凍結の状態は非常に深刻だ。ゆっくりと走ってみるが、タイヤがスリップしているので、これは危険と判断し、路面が融けるまで予定はしていなかった姫路城を見学して、時間をつぶすことにした。

 姫路市街に南下していくと軽バンが転覆している。T字を右折しようとしてスリップし、歩道にぶつかってひっくりかえったようだ。ドライバーは無事のようなので止まらなかったが、自転車で転ぶ人もいて、神経をつかっていった。

 

 工事中の姫路城

 

 姫路城は平成の大修理中だった。天守閣には屋根がかけられていて、全天候対応となっている。天守は見えないし、入れないが場内を散策してみた。

 

 

 修理中の姫路城を見られたというのもラッキーだと思う。工事中の天守を仰ぎ見なながら場内を散策すると、とてもよい雰囲気だ。正月から姫路城を歩いているなんて贅沢だなと思ったりする。そして城を出ると城前の広場では剣道の寒稽古をしていた。

 

 城前で寒稽古

 

 雪の残る広場での寒稽古はとても清々しく感じられる。城下町だけに武道の伝統が残っているのだろう。羽織袴の剣士は真剣を振っていた。その他の人々は竹刀だ。岡山も良かったが姫路も素晴らしいところだ。文化と伝統と背筋の伸びた人たちがいる。そしてこういうものを見るために旅にでなければいけないなと思うのだった。姫路城は正月でもしっかり有料で、駐車場代が500円、お城は400円である。

 姫路城をでて書写山にむかう。路面は融けていてよい天気となってくれた。書写山ロープーウェイ駅について往復900円のチケットを買い、ロープーウェイで山上駅に行く。3分ほどの乗車である。

 

 円教寺の山門

 

 円教寺は映画のラストサムライやNHKドラマの宮本武蔵の撮影が行われたところだ。山上駅から600メートル山道をのぼると山門である。山門の先には宿坊などが点在し、しばらく進むと本堂の魔尼殿にいたった。本殿は清水寺を小さくしたような造りだ。

 

 本堂の魔尼殿 

 本殿の更に300メートル奥に三つの大きな堂があり、ここでラストサムライの撮影が行われたとのこと。ここには家康の家臣、本多家の代々の墓もあった。本多家は何代も姫路城主をつとめている。

 

 三つの堂の立つ広場

 

 三つの堂の奥には奥の院があるが、こちらは姫路城と同様修復中で、屋根がかけられていて姿を見ることはできなかった。また展望台もあり、ここから播磨灘、小豆島、淡路島、家島諸島が見える。やはりここはよいところだ。播磨灘に姫路城、そして円教寺。兵庫県はじつに多彩だ。

 円教寺の見学を終えてロープーウェイ駅にもどっていくが、途中の宿坊には食事の案内がでている。宿坊に入ってみたかったので、その1軒で粕汁といなり寿司を食べてみた。宿坊内は空いていた。参道沿いの茶店は大混雑していたから、こちらのほうが落ち着ける。たぶん敷居が高く感じられるから宿坊は混まないのだと思う。粕汁は甘口で関東の私には口に合わなかった。でも完食して暖まった。500円也。

 

 

 粕汁といなり寿司

 

 城下町である竜野によっていこうかと考えたがやめた。赤穂の国民宿舎に行ってゆったりと入浴する。こちらの方はフレンドリーで、風呂で隣りになるとよく話しかけてくる。関東では見知らぬ者同士ではまず会話をしないから、新鮮だ。ただ関東人の私は、親しげに話しかけられてもそれに乗ることが得意でないから、会話は続かない。しかし話しかけられるのは嫌ではなかった。

 

 

 タコとカツオ

 

 ジャスコで買い物をしてキャンプ場にもどった。mikkie君とタカ君と彼女が帰り、残っていたのは赤影さん、macさんcarrotさんご夫妻と秀さん、それに私である。今日の私の料理はタコとカツオの刺身、そして昨日と同じく鳥塩鍋。赤影さんはマヨネーズサラダ、macさんはmikkie君が置いていってくれた高級牛肉ですき焼きだ。

 

 

  赤影さんのサラダ

 

 秀さんはお疲れとのことで先にテントに入られた。残った4人でいろいろなことを愉快に語り合う。キャンプやバイク、今年の旅の予定、過去のキャンツーの思い出、仕事や生活、将来や家族のこと、などなど。

 

 

 高級すき焼き

 

 今日も穏やかに飲んで、早い時間に床についた。