永久ライダーのオフ会と林道ツーリング 1日目
福島県いわき市四時ダム付近にて
リンクしていただいている永久ライダーのキタノさんが主催する、オフ・キャンプ会が開かれることになった。久しぶりに参加させていただくことにして、あわせて福島の林道も楽しむことにした。
朝、家の前で出発の準備をしていると、バイクに乗っていることは互いに知っているが、ほとんど話したことのない知人が通りかかった。彼は仕事に向かうところである。会釈をすると彼は立ち止まり話しかけてきた。話題はもちろんバイクのことだ。同年輩なので昔のバイクの話題で盛り上がった。はじめて会話をしたようなものなのに、旧知の仲のように語り合えるのは、共通の趣味があるからだが、じつに気持ちのよい旅立ちとなった。
高速をつないで常磐道に入り守谷SAで朝食をとることにした。SAは混んでいる。1000円ETCの影響だろう。蕎麦やうどん、カレーなどのあるファーストフード店でかきあげ蕎麦510円を食すと、まずい。蕎麦がまずくて出汁もひどい。私はよく立ち食い蕎麦をたべるが、こんなにまずいのは珍しい。よほど投げ出そうかと思ったが、もったいないので完食した。しかし守谷SAはもう利用しないぞ。
常磐道は東海村から先はトンネルばかりとなる。海は日立中央で一瞬見えただけで、高萩から先は山の中だ。そして風が強くてトンネルを出るとあおられる。緊張してハンドルをにぎって横風に抵抗したが、山の木々のいろどりは紅葉にはまだ早かった。
いわき勿来ICで高速をおりて横川目兼林道にむかう。四時大橋から地方道に入っていくが、林道の入口がよくわからない。これだろうかと見当をつけて山に入っていくとダートとなった。
フラットダート
ダートはフラットでとても走りやすい。それは民家があるからのようで、そこを過ぎると路面は荒れてきた。Y路があったので右にすすむと木材伐採現場で通行止めだ。もどって左に行くとやはり木材伐採現場となり、その先は路面に草が生えていて、通行量が少ないようなので道を間違えたと判断し、北にある横川仏具山林道に転進することにした。
横川仏具山林道 急坂
四時トンネルを抜けた先、TMに紹介されている『おやじがんこそば』の横から林道に入った。ここは林道の入口がわかりやすい。仏具山へ続くと案内も出ているが、舗装されているものの、ものすごい急坂だ。林道を走りなれた私が、大丈夫か?、と感じるほどで、少々びびりつつのぼっていく。しばらく舗装路が続くが、あまりに急なので、雨後など車で登るのに苦労するから、舗装してあるのだろうと思える道だった。林道はやがてダートになるも、やはり急坂が多い。狭くて頭上に木が生い茂っているから圧迫感もある。どこまでこんな林道なのか、おだやかな道になってくれないものか、と思って登っていった。
やがてY路にでた。右が仏具山の山頂とあり、TMに山頂までバイクでいけると書いてあるので行ってみると、山頂のすぐ下までいけた。山頂には仏具山と書かれた石があるだけで眺望は開けない。もちろん誰もいなかった。四囲をながめて数葉の写真を撮影し、またすぐにバイクにまたがった。
落ち葉の積もった林道
仏具山の山頂からY路にもどり、ここまでものすごい急坂だったので、この先に行くのは躊躇われ、よほどもどろうかと思ったが、逃げるのは嫌なのでーー大袈裟だがーー先にすすんだ。下っていくとダートは落ち葉におおわれていて路面は見えないが、登りよりはおだやかな林道だった。急坂ではないので落ち着いて走っていくことができる。やがて舗装路にでた。林道はこのさき弥太郎林道、藤ノ木沢林道、四時川林道と続いていくが、昼時となったので目的地の一つとしていた、いわき駅近くの鰻店に行くことにした。
鰻店はいわきの魚栄という店で、13時30分から夕方まで休んでしまうので焦って走っていった。店についたのは12時55分で、メニューは大・中・小というシステムなので、鰻重の中2835円と肝吸い210円を注文した。注文すると店内の生簀から鰻をすくって裂いて焼くので、出来上がるまで40分以上かかる。それはあらかじめわかっていたので、メモをつけたり、地図を見たり、デジカメの画像を確認したりしていると、あっという間に時間はすぎた。焼きたての鰻はふわふわのとろとろで非常に美味しかった。興味のある方は食べログをどうぞ。
丼に入っているが鰻重
さて腹はふくらんだ。次はキャンプである。日没は17時と見ていたが、今回は32年前のテントを利用するので、設営にいつもよりも時間がかかる。早く皆さんに会いたいし、早く酒を飲みだしたくもあり、温泉にも入りたい。そこでこれからオフ・キャンプ会の開かれる天神岬に直行することにした。
いわき市街にスーパーがあれば宴会の食材を買いたいと思っていた。しかしない。国道6号線をスーパーをさがしながら走っていくと、天神岬の入口についてしまった。やむなく通り過ぎて富岡町のヨークベニマルにむかうと、ともさん、とすれちがい、ヨークベニマルにつくと、くっしーさんとnagaさんのバイクがある。くっしーさんとはすぐに会って、ついで小坊主さんとやまちゃんともここで再会した。
食材と酒を手に入れて天神岬にむかう。キャンプ場に着くともうたくさんの方が到着されていた。主催者のキタノさんーー痩せられたとお聞きしていたが心配したほどではなかった、macさんとcarrotさんご夫妻ーー芋煮の製作中、TAKAさんとタンデムのえりさん、イトウさん、nagaさん、そして私と同じDR650に乗り、DRクラブのメンバーでもあるhirokiさんとyumiさんご夫妻、macさんの正月潮岬キャンプ仲間であるMRMさん。
32年前の家型テント 小川テント製
hirokiさんのとなりにテントを設営する。前述のとおりこのテントは32年前の小川テント製だが、ドームテントが発売される前のもので、当時は家型のテントに別体になっているグランドシート、それにフライシートをかけるこのスタイルが一般的だった。現在のものと比べると重くてかさばるので、もう実用には適さないが、オフ・キャンプ会のような機会では、話題作りになってよかろうと持ち出してみたのだ。このテントを自転車に積んで東北や能登、北海道まで出かけたのは、もう遥か昔のこととなってしまった。
フルーツ・カット
もう皆さん飲み始めているので、私もビールを開けて今宵の料理を作りだす。私はキャンプで調理には凝らない主義だ。走ることのほうを重視するから簡単にできるものにする。まずサキイカをだす。そしてキャベツを適当に刻んで一品即完成。生キャベツである。キタノさんがマヨネーズをかけてくださった。つづいてオレンジとキウイをカットしてフルーツの完成。そしてオクラとインゲンを茹でる。茹であがれば適当にカットしてこれも完成だ。キタノさんが、相変わらず草食系ですね、と呟いていた。
北海道便利帳を主催するちんさんとemiさんがやってきて、ちんさんは都合があるとのことですぐに帰られた。MRMさんの友達の写真家であるsjさんといちさんもやってきた。
オクラとインゲンを茹でる
イトウさんが旭川の馬場ホルモンをーー有名な品だそうだーー炭火で焼いてくださった。そこに私の鶏肉も混ぜてもらう。hirokiさんの鰻もいっしょに焼いていった。くっしーさんはずっとスタッフドチキンにかかりきりになっている。やまちゃんは飲んでいるだけで、買ってきたものを調理せず、ともさんはシイタケとピーマンの肉詰め風の手間のかかる料理をつくっていた。
ともさんの料理仕込中
イトウさん、ともさん、やまちゃんと飲んでいたが、hirokiさんと話をさせていただいた。hirokiさんは私のHPをよく読んでくださっているとのこと。長い文章のレポートを読んでくださる方はほとんどいないので、感謝です。私のツーレポは読むのに体力がいる、とのことだが、書くほうも体力と時間を使っております。又、hirokiさんとは同年であることから、バイクと自転車の話題で盛り上がった。hirokiさんはDRのほかにW1も所有されているマニアックな方で、奥様はハーレーの883とXL250ディグリーという凝りようだった。なかなかこれだけこだわった方はいないし、W1Sは新車同様に仕上げてあるのだそうだ。またhirokiさんにはサイド・スタンドしかないオフロード・バイクのための、緊急用センター・スタンドをいただいた。これはパンク修理のときにタイヤを浮かすためのものだが、hirokiさんのお手製だそうだ。2006年の北海道ツーリングの、大雪山の旭岳ロープーウェイの下でパンクしたレポを読んでいただいたそうで、あんなときに使えるもの。大切なものをどうもありがとうございます。
イトウさんのコンロにhirokiさんの鰻と私の鶏肉 馬場ホルモンは売り切れ
小坊主さんにはもつ煮をいただいた。とても美味しかったので調理法をお聞きしたのだが、飲みすぎて忘れてしまった。macさんの芋煮やMRMさんの濁り酒、nagaさんのたこ焼き、ともさんのしいたけ詰め、などなども。
宴はつづく
東屋で歓談していたが、macさんが焚き火を作ってくださったので、火を囲んで輪になって飲んだ。飲み始めて何時間たったのだろう。かなり酔ってきたので、何を話したのか覚えていない。くっしーさんやTAKAさん、MRMさんやイトウさんと話したことを覚えている。ただ愉快だったことだけが印象に残っている。主催者のキタノさんが撃沈し、皆でテントに収容した。今回はともさんがテントに入ってキタノさんをシュラフにおさめていた。nagaさんも寝込んだが、強制収用しようとすると目を覚まし、自分でテントに歩いたようだ。私も12時にテントに入ったが、まだ飲んでいる方はたくさんいた。