2010年 東北ツーリング 6日目 雨の高速を震えて帰還

 

 アストロロマン大東キャンプ場

 

 5時に起床したが朝は冷え込んだ。空気は冷たく雨が強く降っている。テントを炊事場の中にたてておいてよかったと思うが、雨降りの中を帰るのは気が重い。ラジオによると天気は南にいくほど悪くなり、宮城と福島には警報がでている。とくに仙台がひどいようだ。都内は午後から雨と伝えているからまだ降っていないようだった。

 

 キャンプ場の道路はダート

 

 6時10分に出発した。走りだすと雨は弱まり、降っていないがごとき降雨である。たまにボツボツと大粒の雨があたるが、雨具でかためているから快適だった。高速で一気に帰るつもりなので東北道の一関ICにむかう。途中に猊鼻渓があったので立ち寄ったが、どこにもそれらしき景色はないのですぐに立ち去った。ここは船に乗らないと絶景は見られないようだ。

 気温は低く12℃、13℃と表示されている。少し前では考えられない低温だ。雨粒がヘルメットのシールドをおおうと、左手の薬指でチキリッとぬぐう。思えば左手の薬指をずっとワイパー代わりにしてきたツーリングだった。

 一関ICの手前で給油して高速に入った。気温は14℃、13℃となっている。速度を上げるととても寒い。雨が弱いのは助かるのだが寒さにはまいってしまった。100キロから110キロで巡航すると手がかじかむ。奥歯も鳴りだしそうになるので、噛みしめて走行した。

 天候がとくに悪いとラジオで言っていた仙台に近づくと雨は強まり、福島はずっと土砂降りだった。豪雨の中をただただ耐えて走るが、一関から160キロ走行すると疲れてしまい、福島県の安達太良SAで休むことにした。

 

 土砂降りの安達太良SA

 

 SAでバイクからおりると震えが止まらない。歯の根もあわず奥歯がガチガチとぶつかるから、熱いラーメンを食べて暖まることにした。安達太良SAのラーメンは高速のものとしては水準が高く味がよかった。このラーメンをかきこむと震えもおさまった。しかしSAの建物の外にでると早くも寒い。雨もザンザン振りだからバイクに乗りたくないのだが、いつまでもここにいるわけにもいかず、また走りだすのだった。

 この先は寒さ対策のためにスピード・ダウンし、80キロから90キロで走行する。そして寒気で体が硬直しないように手足を動かしながら走った。大谷PAでまた休憩した。PAの建物に入って110円の缶コーヒーで暖をとる。しかし外にでるとまたしても寒い。走っていないのに震えそうで気温は12℃だ。外気は一関からずっと12℃で、陸奥から関東の栃木に入れば温度は上がるだろうと期待したがそうはならず、ならば那須をすぎればと考えたが、それも叶わなかった。気温が上昇したのは埼玉県に入ってからだった。

                                                  474キロ

                                     総走行距離 2369.3キロ

 

 雨の陸中海岸

 

 

 

 

 

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