2014 福島ツーリング 1日目の3

 柳津森林公園のキャンプ場

 ほっとぴあは地元の人たちでにぎわっていた。と言うよりも、国道から離れた山の中にあるので、地元の人しか利用しない施設だ。風呂につかった後でサウナに入るとやけに熱い。温度が110℃に設定されているからなのだが、これ以下にするとぬるいと苦情がでるので、この高温になっていると、地元の方がおしえてくれた。サウナからは早々に退散したが、浴場内では顔見知りたちがあちこちでなごやかに談笑していて、昭和の時代の銭湯のようだった。

 汗をながしてサッパリした。今日は暑くて大汗をかいたから助かった。しかし温泉で体が火照り、またしても汗がにじむから、バイクを走らせて風にあたって冷ましたりした。ほっとぴあの近くに公園があり、キャンプ場があると表示されている。見にいってみるがどこが野営場なのかわからないし、誰もいないので、下見をした柳津森林公園にゆくことにした。

 これから柳津にむかうと17時すぎになりそうだ。すると管理人さんはいないかもしれず、その場合は無料で利用できるのかもしれないと、セコイことを考えたりした。

 会津坂下のコープで夕食の食材を買うことにする。最近飲むとたべなくなったので、ローストポークにタコワサビ、カニカマサラダをえらんだ。料理をするつもりは最初からなく、総菜を手に入れてすませようと思っていたのである。したがって今回は包丁も調味料も持参していない。ランタン用の電池とビール、缶チューハイを買い足してコーポをでた。

 17時30分に柳津森林公園のキャンプ場につくと、管理人さんはまだいた。さっそく宿泊の手続きをするが、とても親切な方なので、気持ちよくすませることができた。料金は710円だったと思う。ここはゴミを捨てることができる。燃えるゴミと燃えないものの袋を2枚わたされた。

 

 縁石がテーブル

  芝生の上ならどこでも幕営可とのこと。今夜の宿泊者は3人のライダーと私だけで、彼らは夕食の支度をしているようだ。その3人とは離れた位置で、駐車場のすぐ横にテントをたてることにする。こうするとオートキャンプをしているのと同じ感覚だった。

 空には黒い雲がひろがってきた。昼は暑かったから夕立がくるのかもしれない。テントを設営しているとポツポツと降ってきたので急いで作業をする。テントさえ張ってしまえば雨もこわくはない。その後は雨はおさまったので、コンクリートの縁石をテーブルと椅子代わりにして飲みはじめた。キャンプ用の椅子を持ってきたのだが使うまでもない。手帳にメモをつけながらビール、缶チューハイと飲みすすめていった。

 

 ローストポークにタコワサビ、カニカマサラダ

 3人組のライダーには軽く挨拶をしておいた。彼らはフレンドリーにうなずいてくれたが、それ以上話すことはない。3人とひとりなのだから。そのうちまた雨が降りだしたのでテントの中にもぐりこんだ。ラジオを聞きながら焼酎をのむ。やがて管理人さんの軽トラがうごく音がするのでテントから顔をだすと、管理人さんは帰るところで、明日は早く出るかと聞いてくる。そうなるかも、と答えると、ならばゴミ袋を軒下においておけはばよい、とのことだった。

 降雨ははげしくなった。雨粒がテントをたたく音を聞いていると、アウトドアの気分がもりあがってよいものだ。その雨降りの中を3人組のライダーはどこかへでかけてゆく。風呂にでもゆくのだろうか。雨では辛かろうと思う。彼らはいずこかへ走り去ったが、その後の記憶が薄れている。